耐油紙と耐油袋の違いについて
パンの包装工場では、パン袋の包装に専門性をもち、リテイルベーカリーの更なる発展を促すために、耐油袋と耐油紙の違いを知っていただくことが重要だと考えています。耐油紙か耐油袋か明確に呼び分けしながら販売をさせていただきます。
耐油袋は油の漏れない紙、となりますが、実は下記の表のように油の漏れない紙は、沢山あります!そして、どの紙を使うかによってパンのテイストを維持する機能性が全く違うことから、区別して適所適材の商品を投入していく必要があります。
これだけあります耐油=紙の種類
耐油加工方法 | 耐油性 | 蒸気 | クロワッサン |
フッ素加工(耐油紙) | 〇 | ◎ | ◎ |
内面に樹脂フィルム(耐油袋) | ◎ | × | △ |
シリコン加工(シリコン紙) | ◎ | × | △ |
ワックス加工(ワックス紙) | △ | △ | 〇 |
※耐油紙 → 紙の表面にフッ素加工をすることによって油をはじきます。また上記は抜けることが特徴です。メロンパン、クロワッサンなどの食品保存状態は非常によいので、人気があります。人気ナンバーワン。
※耐油袋 → 食品が直接ふれることを想定した部分に、フィルム加工を施工することにより、通気性も犠牲にしながら、耐油性をえることができます。こちらは、バーガーや、サンドイッチなどの保湿をしたほうがおいしいパンをいれる場合に非常に役立ちます。
※シリコン加工 → 紙の表面にシリコン加工を施工し耐油性能があります。通気性はありません。耐熱効果があるので、一緒に焼きこみすることができます。
※ワックス加工 → 紙にワックスを浸透させることにより、耐油性を持たせますが、水分、油は時間がたてば浸透してくるので、ワックスペーパーは極力はやめに食べてもらうことを想定した包装資材です。耐熱性能はありません。
耐油袋について(内面樹脂加工・耐油紙ではない) |
【特徴】 |
耐油紙ではなく、一般紙の内面にフィルムをはることによって、通気性を犠牲にし、油も通しにくいパッケージとなっているのが、パンの包装工場の言うところの「耐油袋」になり、通気性がある耐油紙でできている耐油紙袋とは区別しています。耐油袋については、上記のようなバーガー袋が耐油袋といわれています。紙の内面にポリエチレンが貼り合わせてあり、紙+ポリエチレンの構成で出来ております。紙の内面に袋がはってある状態ですので、当然、水を入れることも出来ますし、逆に言いますと水分を通しにくいという袋となります。見立ては紙でも現状はポリ袋です。 |
【機能性について】 |
こちらの耐油袋については、上記記述のとおり、油分だけでなく、水分までも通しませんのでクロワッサンなどをいれるとカレーパン、クロワッサンなどをいれると、蒸れてしまい食感が損なわれます。バーガーや、肉まんなど、油分はあるが、乾燥が苦手な商品をいれるのに向いております。 |
耐油紙について |
【特徴】 |
耐油紙は、紙にフッソ加工を施すことにより、通気性を維持しながら油をはじくといった性質のある紙となります。こちらで制作した袋を、パンの包装工場でいうところの「耐油紙袋」となります。耐油袋とは区別しますので、どうぞよろしくお願いいたします。耐油紙袋は、耐油袋とは違い、内面にポリエチレンは貼ってありません。紙自体が目が細かく油を通しにくい設計になっております。そのため蒸気はある程度逃がし、耐油袋と違い蒸れにくいです。 |
【機能性について】 |
これら耐油紙については、蒸気をある程度逃がすため、サクッとした食感をだしたい、クロワッサン、カレーパン、メロンパンなどの包装に向いております。また純白袋と比べ、紙の目が細かいことから、乾燥しにくい効果がございます。 |
包装の最適化はより進んできております。こちらに記載することで少しでもお役に立てれば幸いです。